低圧進相コンデンサ不良
前回の続きです。
お客様と測定グラフを確認する中で、夜間にも電気が流れている(使用している)事に気が付きました。
こちらのお客様は、おおよそ午前7時から午後6時の間で毎日一定のリズムで機械を使用されています。
ですが、グラフを見ると夜間でも電気を使用しているデータとなっています。
お客様からは「夜間に使用している機器等はない」との事でしたので
再測定を行いデータを取りましたが同じ状況でした。
工場機械等に異常がないか確認したところ、各機械の電源ラインに接続されている低圧進相コンデンサの
いくつかに熱を帯びている物、膨れている物を確認いたしました。
接続されているコンデンサは20年から50年経過しており、お客様と相談のうえ撤去して
様子を見ることにしました。
改めて測定を行いデータを確認すると、夜間は0アンペアとなり電気は流れなくなりました。
(見えにくいですがグラフ左が撤去前、右が撤去後でグラフが下がって0を示しています)
断定はできませんが、撤去したことにより改善されたのでコンデンサ不良によるものと推測します。
以前にも書きましたが、低圧進相コンデンサは、古くなると内部の絶縁材料が劣化して発熱し
出火に至る場合もあります。
(弊社 電機部施工例 2014年11月1日 「電気火災にご注意」 参照)
日本電機工業会では、低圧進相コンデンサは10年を更新の目安と推奨しています。
年末に向かいユーティリティの点検を行い事故や火災など無いように過ごしていただきたいと思います。
2019年11月14日