修理のその後
今回は、現場で交換した故障部品を持ち帰った後の様子です。
通常は何もせず直ぐに廃棄すると思いますが、弊社では
できる限り分解して故障原因を探るようにしています。
写真は工場の機械設備向けの3相ブレーカーです。
工場全体で「動かない機械や不自然な動きをする機械があって様子がおかしい」との連絡で
診断したところ、ブレーカーの不具合と判り交換しました。
持ち帰って分解したところ、写真のように3本ある開閉部分の接点が摩耗している状態でした。
ケーブルの1次側と2次側をブレーカー内部の接点を介して接続させるのですが
接点摩耗による接触不良で電圧がきちんと通電出来なかったと判断できます。
このことから、機械内モーターの温度上昇による保護装置の作動で停止したり
回転ムラ等による不自然な動きが生じたと思われます。
このブレーカーは、工場の主ブレーカーとして20年以上使用しておりほぼ毎日開閉されているそうです。
オイルミストの多い環境下で使用されており、接点にオイルが付着したのが原因と推測します。
接点にオイルの付着した状態で開閉を行うことは、極端に接点摩耗を早めます。
ブレーカーをケース・キャビネット等に収めオイルが付着しないよう防止策を講じて
突発な操業停止にならないよう努めてください。
小さなことですが、「次のヒントになれば」との思いから
弊社では、修理後もこのようなことを行っています。
2020年08月13日